WEBマーケティング初心者向けメルマガ講座の第8回目の内容をまとめました。今回のテーマは「迷惑メール対策」です。せっかく書いたメールも届かなければ意味がありません。確実にお客様の受信ボックスに届けるための対策を解説します。
📝 本記事で学べること
- メールが届かない6つの主な原因
- 迷惑メールと判定されないための具体的対策
- SPF・DKIM・DMARCの設定方法
- ブラックリスト対策と確認方法
🚨 なぜ今、迷惑メール対策が重要なのか?
最近の動向
- 詐欺被害の増加:フィッシング詐欺やSNS乗っ取りが頻発
- 迷惑メールの巧妙化:差出人名を偽装するなど手口が高度化
- 規制の強化:Gmail等のメールサービスがフィルタリング機能を強化
逆転の発想
規制が強化される = メールがまだまだ価値あるツール
悪徳業者がメールを狙うのは、それだけメールが「お金になる」ツールだから。つまり、メールマーケティングは廃れるどころか、まだまだ現役のツールという証拠です。
規制の増加 = 参入障壁 = チャンス
規制について勉強すれば、他社との差別化になり、大きなチャンスに!
❌ メールが届かない6つの主な原因
1. 送信ドメインの認証設定が不十分
SPF・DKIM・DMARCの設定不備
これらは迷惑メールと判定されないための必須設定です。
重要:Gmailユーザーの6〜7割!
- 2024年2月からGmailガイドラインが強化
- SPF・DKIM・DMARC未設定のメールは届かない
各認証の役割
- SPF:このアドレスから送るのは正規のメールだと証明
- DKIM:メールが途中で改ざんされていないことを証明
- DMARC:SPFやDKIMのルールを守っていないメールの処理方法を決定
2. 送信IPアドレスやドメインがブラックリストに載っている
ブラックリストとは?
- 迷惑メールを送ったと見なされたIPアドレスやドメインのリスト
- 世界中のメールサービスやセキュリティ機関が活用
- リストに載るとメールが自動的にブロックされる
ブラックリストに登録される理由
- 大量配信や不正なメール送信
- 正しい送信設定の不備
- バウンス(届かずに戻ってくるメール)が多い
- 苦情が多い
3. 迷惑メールと判断されやすい本文や件名の書き方
NGワード例:
- 「今すぐ」「無料」「緊急」「報酬」などのスパムワード
- 過剰な装飾や絵文字・記号の多用
- 画像とテキストのバランスが悪い(画像ばかり)
4. HTMLメールの構成ミスや過剰な画像使用
構成ミスが問題になる理由:
- スパムメールと同じ傾向と判断される
- 不審なコードやリンクが埋め込まれていると誤認される
- メールの信頼性が低いと見なされる
5. 配信頻度が多すぎる・急に増えた
特に注意:新しいドメインからの大量配信
- 最初は少数(100件程度)から開始
- 徐々に配信数を増やしていく
- 配信頻度を一定に保つ
6. 受信者側でのブロックやフィルター設定
読者側の設定:
- 迷惑メールフォルダへの振り分け
- 受信拒否設定
- プロモーションタブへの分類(Gmail)
✅ より確実に届けるための対策6選
対策1:SPF・DKIM・DMARCの正しい設定
マイスピーでの確認方法
- トップ画面から「メール共通設定」を開く
- 「DKIM・DMARC設定」タブを選択
- 設定状況を確認(「設定済み」になっているか)
自分でドメインを設定する場合(Xサーバーの例)
- サーバーパネルにログイン
- 「DNSレコード設定」を選択
- 「DNSレコード追加」をクリック
- マイスピーの設定画面からコピーした内容を貼り付け
ポイント:
- マイスピー発行のドメインなら設定済み
- 独自ドメインを使う場合は自分で設定が必要
- 長期的に使うドメインの評価を上げることが重要
対策2:ブラックリスト対策
登録されないための予防策
- 正しい送信設定
- SPF・DKIMなどの設定を確実に
- 無理な一斉配信の回避
- 新しいドメインでいきなり大量配信しない
- 未承諾メール(同意を得ていない相手)に送らない
- 配信リストの健全管理
- バウンスメールが多いアドレスは削除
- 反応のないアドレスは定期的にクリーニング
ブラックリスト確認方法
MXToolBox Blacklist Checkなどのサービスを利用
- ドメインを入力
- チェックボタンを押す
- 「OK」表示なら問題なし
対策3:迷惑メールフィルターを回避する文章作成
迷惑メールフィルターの仕組み
4つのチェックポイント:
- 送信者の信頼性チェック
- SPF・DKIM・DMARCの設定
- 過去の送信履歴
- ブラックリスト登録状況
- メール内容のチェック
- スパムワードの有無
- 過剰な装飾・絵文字
- 画像とテキストのバランス
- 技術的構成のチェック
- HTML構成の正確性
- 返信先アドレスの信頼性
- 迷惑メール報告の履歴
- 受信者の行動履歴
- 過去の開封履歴
- 迷惑メールフォルダへの振り分け履歴
重要:総合的なスコアで判定される
- 1つの要素だけでなく、複数の要素の組み合わせ
- 小さなミスの積み重ねが迷惑メール判定につながる
対策4:HTMLメールの適切な構成
避けるべきこと
- 構文エラー(タグの閉じ忘れなど)
- レイアウトの崩れ
- 過剰な画像使用
- 不審なコードやリンク
対策:配信スタンドのテンプレートを活用
対策5:段階的な配信数増加
新規ドメインでの配信手順
- 初期段階:100件程度から開始
- 配信速度:1分間に5〜10通程度
- 増加ペース:徐々に配信数を増やす
- 配信頻度:週1回など一定のペースを保つ
セグメント配信の活用
- 開封履歴のあるアドレスに優先配信
- 反応のないアドレスは配信頻度を下げる
- エンゲージメントの高い読者を中心に配信
対策6:読者への働きかけ
明示的なアナウンス
- 迷惑メール解除を促す
- 「迷惑メールフォルダもご確認ください」
- 「メインフォルダに移動してください」
- ブランド名や名前を件名・差出人に明記
- 誰から来たかが一目で分かるように
- 配信目的・登録経路の記載
- 「このメールは○○に登録いただいた方にお送りしています」
- 信頼関係を築くコンテンツ
- お役立ち情報
- 開封したくなるタイトル
- 読者の反応を得やすい内容
📝 メルマガ配信のワンポイント
当たり前のことでも明記することが情報発信の基本
例:
- 「こちらのボタンからお申し込みください」
- 「迷惑メールフォルダーをご確認ください」
- 「今すぐチェックしてください」
読者に取ってもらいたい行動を具体的に文章で伝えることが重要。こちらには当然のことでも、読者には伝わっていないことが多い。
🚀 今すぐ実践できるアクションプラン
1. 現状チェック
- [ ] SPF・DKIM・DMARCの設定確認
- [ ] ブラックリスト登録チェック
- [ ] 配信リストのクリーニング
2. 改善実施
- [ ] 認証設定の追加・修正
- [ ] NGワードの見直し
- [ ] 配信頻度・速度の調整
3. 読者への働きかけ
- [ ] 迷惑メール解除の案内追加
- [ ] 件名・差出人名の最適化
- [ ] 配信目的の明記
💡 成功のためのマインドセット
ルールを守ることは簡単
- 規制は増えたが、今でも自由度の高いツール
- ルールを理解すれば、むしろチャンスになる
- 迷惑メール業者にならないことが最重要
継続的な改善
- 小さなミスの積み重ねが問題になる
- 総合的に信頼される構成を整える
- トライアンドエラーで最適化していく
まとめ
メールマーケティングで最も重要なのは「確実に届けること」です。6つの原因を理解し、それぞれに適切な対策を講じることで、迷惑メール判定を回避できます。
特に重要なのは:
- SPF・DKIM・DMARCの設定
- 段階的な配信数増加
- 読者との信頼関係構築
規制が厳しくなったからこそ、正しい知識を持つ配信者にはチャンスが広がっています。基本を押さえて、確実に届くメルマガ配信を実現しましょう。
次回予告:第9回は「メルマガ配信ツールと決済機能の連携で売上を逃さない!」について。おすすめの決済ツール3選とその導入理由を徹底解説します。
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