WEBマーケティング初心者向けメルマガ講座の第5回目の内容をまとめました。今回のテーマは「メルマガ配信で守るべき法律」です。知らないでは済まされない、最大3,000万円の罰金リスクもある重要な法律について解説します。
📝 本記事で学べること
- メルマガ配信に関わる5つの重要な法律
- 各法律の罰則と具体的な違反ケース
- 法律を守りながら効果的にメルマガ配信する方法
- 登録フォーム作成の実践的な方法
⚖️ メルマガ配信で押さえておくべき5つの法律
1. 特定電子メール法(迷惑メール防止法)
背景と制定理由
- 1990年代後半〜2000年代前半のインターネット普及期に迷惑メールが社会問題化
- 2002年(平成14年)に制定
罰則が適用されるケース
- オプトイン(事前同意)なしで広告メールを送信
- 配信停止に応じない
- なりすましメール送信
- 不正に取得したメールアドレスの使用
- 迷惑メールの大量送信
罰則
- 最大1年以下の懲役または100万円以下の罰金
- 法人の場合:最大3,000万円の罰金
対策方法
✅ 必ずオプトイン(事前同意)を取る
- メルマガ登録フォームを用意
- イベント登録と併用する場合は、自動返信メールに明記
✅ 必ず配信解除リンクを設置
- すべてのメールに配信停止URLを記載
- ワンクリックで解除できるようにする
2. 個人情報保護法
背景と制定理由
- 2000年代初頭、企業の個人情報漏洩事件が多発
- 2003年(平成15年)に制定
罰則が適用されるケース
- 悪質な個人情報の漏洩・不正提供
- 個人情報の不適切な管理
- 不正な個人情報の取得
- 重大な情報漏洩を報告しない
罰則
- 最大1年以下の懲役または50万円以下の罰金
- 法人の場合:最大1億円の罰金
対策方法
✅ メールアドレスも個人情報として適切に管理 ✅ 無断で他社や知人に提供しない ✅ セキュリティ対策を徹底する
3. 景品表示法
背景と制定理由
- 1950年代から過剰な景品競争が激化
- 1962年(昭和37年)に制定、その後改正を重ねる
罰則が適用されるケース
- 誇大広告(例:「誰でも月100万円稼げる」)
- 嘘の割引表示(例:元々5万円なのに「50万円→5万円」)
- 嘘の在庫表示(例:実際は100個あるのに「残り3個」)
- 過剰な特典(1万円の商品に10万円相当の特典)
- 実際に提供できないキャンペーン
罰則
- 最大2年以下の懲役または300万円以下の罰金
- 法人の場合:最大3億円の罰金
対策方法
✅ 断定的な表現を避ける(「誰でも」「絶対に」は使わない) ✅ 個人差があることを明記 ✅ 正規価格での販売実績を作ってから割引 ✅ 特典は商品価格の10%程度までに抑える
4. 特定商取引法
背景と制定理由
- 1970年代に訪問販売・電話勧誘販売のトラブルが増加
- 1976年(昭和51年)に訪問販売法として制定、1981年に改正
罰則が適用されるケース
- 事業者情報の開示義務違反
- 誇大広告・虚偽表示
- 返品・キャンセルポリシーの未記載
- 定期購入の不明瞭な表示
罰則
- 最大2年以下の懲役または300万円以下の罰金
- 法人の場合:最大1億円の罰金
対策方法
✅ 「特定商取引法に基づく表記」ページを必ず作成
- 事業者名、住所、電話番号
- 販売価格、送料
- 支払い方法、引き渡し時期
- 返品・交換の条件
5. 著作権法
背景と制定理由
- 1899年に最初の著作権法を制定
- インターネット普及により違法コピーが問題化
罰則が適用されるケース
- 他人の文章・記事の無断転載
- 他人の画像・イラストの無断使用
- YouTube動画・音楽の無断使用
- AI生成コンテンツの不適切な使用
罰則
- 最大10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金
- 法人の場合:最大3億円の罰金
対策方法
✅ 他人の著作物は使わない ✅ 引用する場合は適切な引用ルールに従う ✅ AI生成コンテンツは「AI生成」と明記
🎯 絶対に守るべき7つのポイント
- メルマガ配信前に事前同意を取る
- 簡単に配信解除できるリンクを設置する
- 誇大広告をしない
- 嘘の割引表示をしない
- 過剰な特典をつけない(商品価格の10%程度まで)
- 特定商取引法に基づく表記を公開する
- 他人の著作物を無断で使用しない
📝 前回の振り返り:効果的な特典作成のポイント
メルマガ登録を増やす特典作成の7つのコツ
- ターゲットの今すぐ知りたいことにフォーカス
- 小さな成果を実感できる内容にする(1日でできる等)
- 今しか手に入らない感を出す(期限設定)
- すぐに受け取れる形式にする
- 登録のハードルを低くする
- 競合と差別化する
- メルマガの配信内容と関連性を持たせる
改善例
Before:「誰でも簡単にできる確定申告マニュアル」
After:「初心者でも確定申告が1日で終わる!超簡単記入テンプレート(ダウンロード期限:3月7日まで)」
💻 実践編:マイスピーで登録フォームを作成する方法
登録フォーム作成の手順
- マイスピーにログイン
- シナリオ(カテゴリー)を選択
- 「登録ページの表示」をクリック
- 「登録項目」ボタンで編集画面へ
登録項目の設定方法
- 項目の順番:ドラッグ&ドロップで簡単に変更可能
- 表示内容:各項目の名称を自由に変更
- 必須項目:チェックボックスで設定
- 入力形式:
- 1行テキスト
- 複数行テキスト
- プルダウンリスト
- ラジオボタン
- チェックボックス
置き換え文字の活用
%name1%
→ 登録者の姓%name2%
→ 登録者の名%email%
→ メールアドレス
これらを使って、自動返信メールで「○○様」と個別対応できます。
🚀 今すぐ実践できるアクションプラン
- 法律チェックリスト作成
- 7つのポイントをチェックリストにする
- 現在の配信内容を確認
- 必要な対応を実施
- 配信解除リンクの設置確認
- 特定商取引法に基づく表記ページの作成
- 誇大広告になっていないか文言チェック
- 登録フォームの最適化
- 必要最小限の項目に絞る
- オプトインの文言を明記
まとめ
メルマガ配信において法律を守ることは、ビジネスの基本中の基本です。特に「事前同意を取る」「配信解除リンクを設置する」の2点は絶対に外せません。
罰金リスクを恐れる必要はありませんが、基本的には「嘘をつかない」「相手の立場に立って考える」ことを心がければ、ほとんどの法律問題は回避できます。
正直で誠実なビジネスを展開することで、お客様との信頼関係を築き、長期的に成功するメルマガ運営が可能になります。
次回予告:第6回は「メルマガとLINE公式どっちを使うべき?」について。それぞれのメリット・デメリットを徹底比較し、効果的な使い分け方法を解説します。
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