WEBマーケティング初心者向けメルマガ講座の第6回目の内容をまとめました。今回のテーマは「メルマガとLINE公式の違い」です。それぞれのメリット・デメリットを理解して、効果的に使い分ける方法を解説します。
📝 本記事で学べること
- メルマガとLINE公式の10の違い
- それぞれのメリット・デメリット
- 効果的な使い分け方法
- 開封率測定の最新事情
🔄 最新動向:開封率が測定できなくなる?
Appleプライバシー保護機能の影響
2021年にAppleがメールアプリにプライバシー保護機能を導入し、従来の開封率測定が困難になりました。
従来の仕組み:
- メール内の極小画像の読み込みで開封を判定
- HTMLメールでのみ計測可能
現在の状況:
- ユーザーが開封しなくても画像を自動読み込み
- 実際の開封率より高く表示される
- 正確な測定が困難に
今後の対策
開封率に頼らず、以下の指標を重視しましょう:
- クリック率:メール内のリンクをクリックした割合
- コンバージョン率:実際に申し込みや購入に至った割合
カフェに例えると:
- 開封率 = カフェの前を通り過ぎる(認識した状態)
- クリック率 = カフェの前で立ち止まってメニューを見る
- コンバージョン率 = カフェに入って注文する
📊 メルマガとLINE公式の10の違い
1. 開封率
メルマガ | LINE公式 |
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10〜30% | 60〜70%以上 |
ポイント:
- LINE公式の方が開封率は高い
- ただし「開いた=読んだ」ではない
- 未読メッセージを既読にするだけの人も多い
2. 即時性・レスポンス
メルマガ | LINE公式 |
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確認や返信が後回しになりがち | リアルタイムに情報が伝わりやすい |
緊急性は高くないイメージ | チャット機能でコミュニケーションが取りやすい |
3. 情報量
メルマガ | LINE公式 |
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文字数制限なし | 1吹き出し500文字まで |
長文でも受け入れられやすい | 1回の配信で3吹き出しまで(計1,500文字) |
HTML形式でデザイン自由 | 短文・簡潔な情報向き |
4. 資産性
メルマガ | LINE公式 |
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メールアドレスをストック可能 | リスト資産とならない |
配信スタンドを変えても継続可能 | LINE社がユーザー情報を管理 |
個人情報漏洩リスクあり | 個人情報を扱わないので安全 |
重要:LINE公式はアカウント凍結リスクがあるため、メールアドレスの取得も並行して行うことを推奨
5. 顧客層
メルマガ | LINE公式 |
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BtoB・BtoC問わず対応 | どちらかというとBtoC向き |
企業間取引でも活用 | 個人向けビジネスに適している |
6. 配信コスト
メルマガ(マイスピーの例):
- パーソナルプラン:6,600円/月(配信数無制限)
- スタンダードプラン:11,000円/月(配信数無制限)
LINE公式:
- 無料プラン:200通/月まで
- ライトプラン:5,000円/月(5,000通まで)
- スタンダードプラン:15,000円/月(30,000通まで)
- 超過分は1通3円
計算例(友だち1,000人の場合):
- 無料プラン:実質配信不可
- ライトプラン:月5通まで
- スタンダードプラン:月30通まで
7. 紹介・応援(アフィリエイト)
メルマガ | LINE公式 |
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アフィリエイト可能 | 他社紹介は基本的に禁止 |
特に規制なし | ガイドライン違反でアカウント凍結リスク |
8. セグメント配信
メルマガ | LINE公式 |
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詳細なセグメント配信が可能 | 基本機能では限定的 |
開封・クリック・購入履歴で分類 | 外部サービス連携で詳細化可能 |
9. 自動化・ステップメール
メルマガ | LINE公式 |
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柔軟に設定可能 | 配信数上限の制約あり |
複雑なシナリオも作成可能 | 自由度は低め |
10. 連携性
メルマガ | LINE公式 |
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多数の決済サービスと連携可能 | LINE Payまたは外部サービス経由で連携 |
PayPal、Stripe等14社以上 | 連携可能だが選択肢は少なめ |
🎯 効果的な使い分け方法
メルマガが適している場面
✅ じっくり読ませる情報提供
- 長文でも受け入れられやすい
- 信頼関係の構築に適している
✅ BtoBビジネス
- 企業間取引での標準的な連絡手段
- ビジネス文書として保存しやすい
✅ 詳細なセグメント配信
- 顧客の行動履歴に基づく細かな配信設定
- 複雑なマーケティング施策の実施
✅ コスト重視の大量配信
- 固定料金で配信数無制限
- 顧客数が増えるほどコストパフォーマンスが向上
LINE公式が適している場面
✅ 即時性が求められる情報
- イベント・セミナーの告知
- キャンペーン情報
- タイムセール
✅ BtoCビジネス
- 個人顧客とのコミュニケーション
- カジュアルな関係性構築
✅ チャット機能の活用
- リアルタイムな質問対応
- 双方向のコミュニケーション
⚠️ LINE公式アカウント凍結への対策
事前対策
- LINEガイドラインの遵守
- アフィリエイト禁止
- スパム行為禁止
- メールアドレスの取得
- LINEと並行してメルマガ登録を促す
- 複数の連絡手段を確保
- サブアカウントの準備
- 予備のアカウントを作成
- リスク分散
- 他SNSとの連携
- Instagram、Facebookなど複数チャネルで繋がる
📈 メルマガを安全に配信するための対策
ドメイン・サーバーの評価管理
- 迷惑メール報告を減らす
- 興味のある人にのみ配信
- 配信解除を分かりやすくする
- 開封率・クリック率の維持
- 長期間未開封のアドレスには送らない
- エンゲージメントの高いリストを維持
- 送信ドメイン認証
- SPF、DKIM、DMARCの設定
- なりすまし防止
- 適切な配信ペース
- 新規ドメインは少量から開始
- 徐々に配信数を増やす
- 信頼できる配信サービスの利用
- 専用サーバー(VPS)の使用
- 評価の高い配信スタンドを選択
💡 まとめ:最適な活用方法
理想的な組み合わせ
メルマガ:
- 詳細な情報提供
- 信頼関係の構築
- 長期的な顧客育成
LINE公式:
- 緊急性の高い情報
- キャンペーン告知
- カスタマーサポート
実践的なアドバイス
- 両方を併用する
- それぞれの強みを活かす
- リスク分散
- 顧客に選ばせる
- 登録時に選択肢を提供
- 好みの連絡方法を尊重
- コンテンツを使い分ける
- メルマガ:教育的コンテンツ
- LINE:お得情報・速報
🚀 今すぐ実践できるアクションプラン
- 現状分析
- ターゲット層の確認(BtoB/BtoC)
- 配信頻度と内容の検討
- ツール選定
- 予算と機能のバランス
- 将来的な拡張性
- リスク対策
- 複数の連絡手段の確保
- バックアップ体制の構築
次回予告:第7回は「メルマガの文章で成果が変わる!読者を引きつける行動につなげるライティング術」について。効果的な文章作成のテクニックを解説します。
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